VAC療法とは

Vacuum Assisted Closure(VAC®)療法

VAC療法とは、創傷治癒を促進させる治療法で日本語では陰圧閉鎖療法といいます。これまで創傷に対して数多くの被覆材が登場してきましたが、創傷において、この50年で一番インパクトのある治療法の一つといえます。1993年Fleischmannらが創傷に陰圧をかけ管理すると治癒を促進させるという報告をし、1997年Argentaらが陰圧閉鎖するdevice(装置)を開発し報告しました。米国では、医療保険制度の追い風もあいまって、爆発的に普及しました。日本では、OriginalのKCI社の認可が2010年であったため、それまでは各施設で「お手製陰圧閉鎖療法セット」で治療されていました。

VAC®療法の利点としては

  1. 創傷治癒促進効果が大きいこと、
  2. 洗浄、ガーゼ処置のように毎日処置が不要で患者様の負担を軽減すること、(週1~2回の交換)
  3. 移動可能で活動制限が少ないこと、

などが挙げられます。(これまでのお手製では、、上記利点がどれもOriginalと比べて劣ります。)

当科では積極的にVAC療法を導入し、全国で一番使用頻度が高い救命センターとなっております。また、その対象も単純創だけでなく、開放骨折創、熱傷創、植皮術の被覆、壊死性筋膜炎への応用治療など、5年間で多くの経験の蓄積があり、その治療方針にも大きな変化をもたらしました。

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欠損創のVAC®療法(オリジナルのスポンジ使用)

img_vac_02.jpg熱傷創の植皮術後のVAC®被覆

img_vac_04.jpg当院のVAC隊長こと松田医師と下腿開放性骨折で入院中の患者さまの微笑ましいツーショット!これまで、温存が難しかったような開放骨折も緊急内固定術とVAC療法の併用で治療成績は向上しています。壁吸引でベット上安静が強いられることのないKCI社のVAC-ATSシステムも重宝しています。