敗血症について

当センターでは年間約100例の敗血症患者を受け入れています。我が敗血症チームは臨床はもちろんのこと敗血症の病態から診断、治療まで幅広く研究を行っています。

研究内容

敗血症患者におけるEAAと予後との検討

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敗血症患者86例においてLPS MAXが予後予測に有用である可能性が示唆された。
(2011.1 Critical Care Medicine:USA Sandiego)

重症肺炎におけるEAA値の検討

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ARDSを伴うような重症肺炎患者の入院時炎症マーカーを比較した研究。 細菌性肺炎はEAA高値を示し(≧0.4)、間質性肺炎や誤嚥性肺炎などの非細菌性肺炎はEAA低値を示した(<0.4)。重症肺炎において、EAA値は細菌性か非細菌性かを迅速かつ非侵襲的に鑑別できる1つの手段と考える。

遺伝子組み換えヒトトロンボモジュリン製剤の臨床的効果の検討

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遺伝子組み換えヒトトロンボモジュリン製剤(以下、rhTM)は、強い抗炎症作用と抗凝固作用を併せ持つ新規DIC治療薬です。当センターでは2008年に同薬剤が上市されて以降、これまで積極的にその臨床効果についての解析を行ってきました。敗血症性DIC症例におけるrhTMの有効性をhistorical control studyで検証した結果、rhTM投与によって28日生存率は有意に改善することを多変量解析の手法を用いて証明しました(P=0.027 by Cox regression analysis)。その生存率改善に寄与するメカニズムとして、SOFAスコアが早期に改善することを明らかにし、重症敗血症の発症早期からの治療介入による臓器障害の軽減作用が考えられると報告しました(Crit Care, 2011, 15:R123)。当センターでは現在も症例集積を継続し、更に詳細な検討を行っています。