IVR-CTについて

CT写真1975年、CTの登場で人体の横断像が得られるようになり画像診断は大きく進歩しました。1998年マルチスライスCT(MSCT)の商品化で、撮像時間の短縮、空間分解能の向上が図られ、救急領域にはさらに恰好のモダリティーへと進化しました。しかし、CT室への移動時間を含めると、少なくとも20分程度の時間を要することから、呼吸や循環の安定しない症例においては、CT検査をおこなうことは危険であるとされてきました。重症患者こそ迅速かつ的確な診断が必要であるにも関わらず、救急医の"かんや経験"をたよりに治療をすすめざるを得ませんでした。そんな救急医のジレンマを解消する方法はないものかと夢の中でも考えをめぐらせてきました。そんな救急医の夢が現実のものとなりました。2011年5月から、IVR-CTを核とした救急初療室の大改修が行われました。ストレッチャーから患者をアンギオ寝台に移せば、直ちにCT検査が行えるのみならず、続けて動脈塞栓術や手術を行える画期的な外来システムです。この世界初の救急外来システムがもたらす効果を、積極的に発信していきたいと考えています。

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近年の取り組み

重症外傷患者に対するCT検査の意義

緊急止血術を要する循環が不安定な重症外傷患者において、外傷初期診療のsecondary surveyで行うべきとされていたCT検査を、primary surveyの止血術前の段階で施行し、標的部位をより早く認識して適確な治療戦略を決定することにより、予後が改善する可能性があると考えております。 大阪大学医学部附属病院高度救命救急センターとの共同研究でも積極的にCT検査を施行することの有用性が示されました。 また、当院臨床倫理委員会の承認を得た上で、近畿外傷フォーラム(KTF)37施設のご協力を頂き、 CT検査の実態を把握すべく、多施設共同研究を進めています。結果が得られ次第、随時発表してゆく予定です。

死亡率とTRISS(予想死亡率)との関係

大阪大学医学部附属病院高度救命救急センターとの共同研究の結果です。重症外傷患者に対して、積極的にCT検査を行うことで、予想死亡率よりすぐれた結果が得られております。