通信設備概要

非常用電源

災害時における患者情報の管理を電子的に行うには、公共のインフラが破綻しても運用可能なネットワークを構築する必要があります。当院の災害棟4階には、出力1250KVAの自家発電装置が設置されています。自家発電装置を動かす燃料である重油は20000L貯蔵されています。計算上は約74時間の運転が可能です。

災害棟自家発電.jpg

3SPidersサーバー、ネットワーク機器、衛星通信機器は、すべて自家発電から給電可能な非常用電源に接続されています。可搬型3SPidersシステム用には、発電機を準備しています。

無線LAN環境

院内には電子カルテ用の無線LAN環境が存在しますが、セキュリティーの問題を考慮し、専用の無線LANネットワークを構築しました。全アクセスポイントには、停電時の安定性を考え、PoEで給電しています。

無線LANエリア

①災害時診療エリア:トリアージエリアとなる、災害棟前駐車場(屋外)から災害棟エントランス、災害対策本部となる災害棟会議室、緑エリアとなる災害棟1階、黄赤エリアとなる災害棟2階、3階
②高度救命救急センター:救命救急センターフロアーでは、最重症患者の受け入れ、CT検査、IVR処置が行われることが予想されるため、全域に無線LAN環境を構築しました。
③DMATエリア:当院は、近畿で大災害が発生した際の、DMAT参集拠点になることが予想されます。DMATの活動に通信はかかせません。参集DMATの活動拠点となることを想定して、病院講堂、会議室周辺にも無線LAN環境を構築しました。

3SPidersサーバー

サーバーは、災害棟3階に設置しています。端末50台の同時アクセスを前提に設計されています。2012年1月に行われた、100名の傷病者受け入れ訓練では、スマートフォン65台を含む、計85台が接続された実績があります。

サーバー.jpg

当初は、院内運用のみを考えていましたが、拠点間通信を行うため、衛星通信用モデム、VPN機器も追加されました。

インターネット環境

3SPidersと外部との接続概略図を示します。

インターネット概略図.png

3SPidersは、当院、八尾SCU、大阪府庁の間で接続されています。現在は、地上系の大阪府医療情報機関情報システムネットワークのみでの接続ですが、今後は非常時に備え自治体衛星通信機構ネットワーク(LASCOM)での接続をすすめる計画です(当院は接続済)。
また災害時にはEMIS(広域災害救急医療情報システム)の運用をはじめ、通常のインターネット回線での通信も重要です。3SPidersでは、フレッツ光網を主回線にし、異常発生時にはIPSTAR衛星ブロードバンド通信に自動で切り替わり、インターネットが利用できます。3SPiders環境下では、利用者は意識することなく、拠点間VPN通信、通常のインターネット通信を行うことが可能なように設計されています。
上記4系統の通信網が破綻した際に、さらなるバックアップとしてインマルサット衛星通信を準備しています。

衛星アンテナ.png