災害訓練(スマートフォンを用いた電子トリアージ)

2012年1月21日

平成24年1月19日、大阪府による災害訓練の一環として、当院でも多数傷病者の受け入れ訓練が実施さました。

訓練には、100名の模擬傷病者に参加していただき、職員約150人で診療にあたりました。訓練は、当院で開発中の無線患者管理システム(3SPiders)の第2回実証実験もかねて行いました。
コードオレンジで集合した職員にげきを飛ばす、"熱き男"松田診療本部リーダー。表情は真剣そのものです。

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いよいよ傷病者受入開始です。写真は、エントランスでSTART法でトリアージを行う、岩崎隊員と川田隊員です。CRTの結果をスマートフォンより入力しています。従来傷病者にはシナリオを首からぶら下げていただいておりました。今回模擬傷病者のかたには、トリアージのバイタルサインをすべて演技で行っていただきました。

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STARTで、黄、赤と判定された傷病者は、エレベータで3階の体育館に運ばれます。体育館入り口では、PAT法で再度トリアージが行われます。PAT法で赤と判定された傷病者は赤エリへ、黄と判定された傷病者は黄エリアに移ります。写真はPATを行う青柿隊員と宮岡医師です。今回は今までにない赤35症例、黄59症例という多数の傷病者を判定しました。普段よりFERST(院内災害講習会)で、PATを仕込まれている当院スタッフは、素早く的確に傷病者を診断していきます。なおPATにおいても傷病者にシナリオカードは付いておらず、演技のみから、バイタルや解剖学的所見を診断しています。

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次に赤エリアの様子です。必要な医療資器材はすべて院内より集めて診療を行います。例えば人工呼吸器が不足したら、本部からME室に連絡がいき、準備されます。一切手抜きなしの訓練です。

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薬剤に関しても今回から3SPidersでのオーダリングを取り入れました。スマートフォンからオーダーを入力すると臨時薬局から薬剤師が配薬にくるという仕組みです。山積みされた輸液類が、ひっきりなしに配薬されました。

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トリアージされ入ってきた傷病者に対して、血液検査、レントゲン検査、CT検査などが行われます。結果は傷病者別に用意された写真やデータを実際に見せて診療者に返します。結果をみた診療者は、診断名をスマートフォンより入力しています。続々とあつまる情報を統括者が判断し、全体の戦略を練っていきます。写真は、タブレット端末をみながら赤エリアの傷病者の診療状況を確認する中本隊員と西隊員。

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訓練といえば、終始ドタバタするものです。しかし情報が自動的に本部や統括者に集まってくるため、整然と訓練は進みました。1時間40分で想定していたタスクがほぼ実行されたため訓練は終了となりました。

訓練の様子を大阪府の松井知事にも見学いただき、最後に訓練参加者に対して評価のお言葉をちょうだいいたしました。

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また兵庫県災害医療センターの中山先生には、オブザーバーとして参加いただき、訓練のご評価をいただきました。写真は中山先生に本部のパソコンにどのようにデータが集まってくるのかを見ていただいているところです。

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文責:中森靖